【描いた】砂の惑星とボカロ全盛期
7月21日公開の砂の惑星、聴きました。ネットでは多くの意見が廃退しつつあるボカロをテーマにした曲だという風に言っていますが、もれなく私もそう思いました。
最近は全く聞かなくなってしまったボカロですが、むかしは私自身ボカロの最盛期にいたので、色々懐かしく思ってしまい、これも自分とボカロの関係を振り返る良いタイミングだと思って文章にしてみました。
以下長いですが、ちょいとむかしばなしを。
私とボカロとの出会いは中学生の時。
遊びに行ったとなりの教室で、熱心にipodで何かを聞いてる友達から奪い取ったイヤホンで『悪の召使い』を知り、その曲で初めてボカロと出会いました。最初に鏡音リン・レンの声を聴いた時の感想は、「なんか耳がムズムズする」でした。ボカロの声は正直いまだに慣れませんが、その当時は特に違和感を覚えました。ただその声と曲が不思議と耳に残って、家に帰ってボカロを検索しまくり、そこから色々な曲を知りました。
あの頃は公言する・しないに関わらず、学校の真面目さんから派手なギャルまで、なんとなくボカロの存在を知っていたと思います。たぶんそれが私が体感するボカロの最盛期でした。
もともと絵を描くことが好きだった私は、自分の創作意欲を魅力的なボカロのキャラクターに吸収してもらって、ボカロをテーマにたくさんたくさん絵を描き、PIXIVやニコニコ動画に投稿していました。
当時はニコニコ動画でボカロの曲も山盛りに投稿されていました。どのくらい山盛りかというと、ランキングで動画が埋もれないように、大手ボカロPが新曲を上げそうな時は、他の一般ボカロPが日時をずらして投稿するほどです。もはや供給過多。今のニコニコ動画からは想像もつかないですよね。
絵師、動画師、ボカロPがコラボレーションして一つの作品を作り上げる。その動画を見て、歌い手が「歌ってみた」を上げてくれる。コメントやいいねが沢山つけば、知名度が上がって更なるクリエイティブが連鎖する・・・。
今思えば、ニコニコ動画におけるボカロはクリエイティブの宝庫でした。
私も拙いイラストながら、色々な人と一緒に作品作りをしてきました。がんばってコツコツ絵を描き続けてると、有名な人からお誘いがかかるミラクルもありました。
顔も本名も知らないインターネットの誰かとコラボレーションすることで、自分の力量をはるかに超えた何かが生まれるドキドキとワクワクが、確かにそこにありました。
そんな色々な出会いと学びを与えてくれたボカロですが、大学受験、就活を経るうちに私もいつのまにかボカロから離れていることに気づきました。おそらく、全盛期まっただ中にいたクラスメートたち、全国の同齢の子たちも、私と同じような感じで離れていたんだと思います。
これはライフスタイルの変化もろもろで「しかたないことかなぁ」とは思いますが、中高時代を彩ってくれたボカロが、砂の惑星では砂漠として描かれているのがなんとも物悲しい・・・。
なので、わたしも全盛期を経験した一人として、砂漠に林檎の木を植えたいと思い、イラストを描きました。
イラストは動画の比率でそのまま「歌ってみた」に使うことができます。無断使用可能です。
歌詞のように、ちょこっと無責任にこれだけ置いて、おしまいにします。
”でんぐり返りそんじゃバイバイ
あとは誰かが勝手にどうぞ”
※考察も面白いので、置き土産2として置いておきます。
ハチ(米津玄師)の新曲「砂の惑星」について考察。この曲のメッセージとは?? - はんぺんのブログだよ。
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